データ科学展望II
開講時期 | 2020年度 後期 集中 |
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担当教員 | 国際高等教育院 特定講師 木村 真之 |
授業情報 | (群) 院横断 群 (分野(分類)) 統計・情報・データ科学系 (使用言語) 日本語 (単位数) 1単位 (時間数) 15時間 (授業形態) 講義 (開講年度・開講期) 2020・後期集中 (配当学年) 大学院生 (対象学生) 全学向 |
授業の概要・目的 | 身の回りの自然現象は、長い歴史の中で微分方程式としてモデル化され、様々な研究がなされてきた。それらのモデルの多くは非線形で理論的な解析が困難なことも多いため、電子計算機を用いた数値的な解析も広く用いられてきた。電子計算機の近年のめざましい発展による高速化・大記憶容量化により、微分方程式モデルから膨大なデータを容易に取得できるようになった。したがって、近年では、適切にデータを分析処理し、特徴量を抽出する技術や、観測データを用いたモデルの同定などが重要視されている。本講義では、自然現象を記述する微分方程式モデルを概説し、それらの数値シミュレーション手法について述べる。また、数値的に得られたデータに対する解析手法や、観測データからのモデル推定、データ同化について触れる。 |
到達目標 | 微分方程式の数値シミュレーション手法やデータ解析手法を理解し、目的に応じて使い分けられるようになる。また、観測データからモデルパラメータを同定する手法について、基礎的事項を理解し説明できるようになる。 |
授業計画と内容 | 第1回 自然現象とモデル: 様々な自然現象とそれらを記述する数理モデルについて、歴史的なエピソードなどを交えながら紹介する。特に、van der Pol 方程式やDuffing 方程式、sine-Gordon 方程式、KdV 方程式などに触れる。また、シミュレーション環境としてPythonの Jupyter Notebook を各自のノートPCに導入する。 第2回 常微分方程式の数値解法: 常微分方程式の数値的解法について述べる。特に、陽的解法を中心に紹介する。また、得られた時系列データの解析法、特にFourier解析について演習を行う。 第3回 偏微分方程式の数値解法: 偏微分方程式の数値的解法について述べる。また、多自由度常微分方程式の解析演習を行う。 第4回 確率微分方程式の数値解法: 確率微分方程式の数値的解法について述べる。また、一様乱数の生成法や、所望の確率分布を持つような乱数の生成法についても触れる。さらに、ランダムな時系列データに対する統計処理について演習を行い、データが確率的か否かを判別する手法に触れる。 |
履修要件 | 共通教育における微積分、線形代数、確率、統計程度の内容を理解していることが望ましい。また、プログラミングの初歩的技術を習得していることが望ましい。 |