京都大学国際高等教育院附属 データ科学イノベーション教育研究センター

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統計科学基礎論

開講時期 年度 前期
担当教員 国際高等教育院 教授 原 尚幸
授業情報

(群) 院横断 (分野(分類)) 統計・情報・データ科学系 (使用言語) 日本語
(単位数) 2単位 (週コマ数) 1コマ (授業形態) 講義
(開講年度・開講期) 2023・前期 (配当学年) 大学院生 (対象学生) 全学向
(曜時限) 木1
(教室) 総合研究8号館講義室3

授業の概要・目的

本講義では、近年のデータサイエンスにおいて中心的な役割を果たしているさまざまな統計モデルの理論的背景と実装法の修得を目的とする。統計学の基礎知識が十分でない学生にも配慮し、講義前半では確率・確率過程の基礎から出発し、線形回帰モデルの一般形として様々な統計モデルを導入し、データ例を交えながら解説を行う。回帰モデルの近年の機械学習分野への展開についても解説を行う。後半では、ベイズモデルとその推測の基礎理論と、その機械学習分野への応用に関する解説を行う。

到達目標

1. 各統計モデルの理論的背景を理解し、データが与えられたときに適切なモデルを用いて分析を行う能力を身につける。
2. 多くの統計モデルは線形回帰モデルの一般形として解釈が可能である。各モデルが線形回帰モデルの何を一般化したもので、それがどのような実問題に対応するのかを理解する。
3. R、Pythonなどを用いて、分析を行い、結果を正しく解釈できるようにする。

授業計画と内容

【授業計画と内容】
1. 確率論の基礎:確率変数、確率分布、条件付確率分布、ベイズの定理
2. 確率分布の特性値と極限定理:モーメント、極限定理、確率論における収束の概念
3. マルコフ連鎖:マルコフ性、推移確率行列(推移核)、不変分布、極限分布
5. 線形回帰モデル:最小二乗法、線形射影
5. モデル選択、操作変数法
6. 一般化線形モデル:ポアソン回帰モデル、ロジスティック回帰モデル、最尤法
7. 打ち切り回帰モデル(トービットモデル)
8. 分位点回帰モデル:チェック関数、LAD推定量
9. 統計的因果推論:反実仮想モデル、強い意味での無視可能性条件、識別可能性
10. ベイズ法:ベイズの定理、ベイズ学習
11. ベイズ学習の一般論:共役事前分布、無情報事前分布
12. マルコフ連鎖モンテカルロ法:MHアルゴリズム、ギブスサンプリング
13. 階層ベイズモデリング:隠れマルコフモデル、トピックモデル
14. ノンパラメトリックベイズ法:無限混合ガウスモデル、ディリクレ過程
<期末レポート作成>
15.フィードバック

受講者の理解度に応じて、多少内容を変更したり、順序が前後することはあり得る。

履修要件 特になし

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