京都大学国際高等教育院附属 データ科学イノベーション教育研究センター

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数理・データ科学のための数学入門Ⅱ

開講時期 年度 後期
担当教員 国際高等教育院 特定教授 瀧川 一学
国際高等教育院 特定准教授 FLANAGAN Brendan
授業情報 (群) 自然 群 (分野(分類)) データ科学(基礎) (使用言語) 日本語
(旧群) B群 (単位数) 2単位 (週コマ数) 1コマ (授業形態) 講義
(開講年度・開講期) 2024・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向
(曜時限) 木2
(教室) 共北27
授業の概要・目的

高度情報化社会である今日,至るところに蓄積される大量のデータを解析するための科学であるデータ科学は,学術全般・産業界のみならず日常生活の至る所に大きな変化をもたらそうとしている.データ科学の根幹である情報学・統計学・数理科学に対する基本的な理解,特に基礎的な数学の素養は社会を支える広範な人材にとっての基礎的な教養となりつつある.

将来の予測や最適化に微分を,分布を調べるのに積分を用いるように,微分積分学は数理・データ科学のために必要となる数学の基礎的内容である.本講義ではその入門として微分積分に関する総合的な内容について講義をおこなう.理論的な事項には深く立ち入らず,計算手法やそれらの内容がどのように数理・ データ科学に用いられるかを理解することを目的とする.また,現代では計算は主にPCを用いて行うため,その計算に必要なツールの利用方法についても習得し,学習した内容をPCで実践できるようになることを目指す.

文系学生が受講可能なように高校での数学IIIの知識を仮定せず,必要が生じれば,その都度補う形で進める.

到達目標 微分積分学の基礎的な内容について理解できるようにする.
微分積分学が数理・データ科学にどのように用いられるかを理解する.
数学的理論だけでなく,コンピュータを利用した計算手法についても習得できるようにする.
授業計画と内容

次の内容について解説する予定である.各単元では,数理・データ科学への用いられ方にも適宜触れる.尚,授業回数はフィードバックを含め全15回とする.
1.導入:微積分学と数理・データ科学のつながり,コンピュータの操作(1回)
2.微分法の基礎(2~3回)
(関数の極限,関数の連続性,微分係数,導関数,コンピュータを用いた微分係数と導関数の計算)
3.複雑な関数の微分法(3〜4回)
(合成関数の微分,積と商の微分,指数関数の微分,逆関数の微分,対数関数の微分,コンピュータを用いた簡単な最適化問題の解法)
4.多変数関数の微分法(2〜3回)
(多変数の関数,偏微分と全微分,多変数関数の合成関数の微分法,機械学習への入口)
5.数列(2〜3回)
(数列,和の記号,級数,極限,等差数列,等比数列,関数の級数展開)
6.積分(2~3回)
(定積分,図形の面積,不定積分,原始関数,確率分布と確率)
7.フィードバック(1回)

学習した内容をコンピュータで実践するための演習を行う.数理・データサイエンスの内容に即した課題をPandAのコースページからダウンロードして取り組む.プログラミングの講義ではないので,初回に最低限の説明を行った後は,必要な知識技術等は全てコースページにおいてガイドする.

演習はウェブブラウザで利用可能であり,メディアセンターのPC,自己所持ノートPCだけでなくタブレットでも取り組むことが可能である.

履修要件 この講義ではオンライン教材を用いて学習・演習を行うため,講義にPCあるいはのタブレット端末の持参が必須とはしない.演習に必要な知識技術はこの講義中に紹介する.

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