京都大学国際高等教育院附属 データ科学イノベーション教育研究センター

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統計入門 2T17,2T18,2T19

開講時期 年度 前期
担当教員 木村 真之 国際高等教育院 特定講師
授業情報 (群) 自然 群 (分野(分類)) データ科学(基礎) (使用言語) 日本語
(旧群) B群 (単位数) 2単位 (週コマ数) 1コマ (授業形態) 講義
(開講年度・開講期) 2020・前期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向
(曜時限) 火1
授業の概要・目的 統計に関する知識は、実験、試験、調査などの結果を用いた実証研究を行う上でなくてはならないものである。生活に関わるさまざまな効果やリスクがデータとともに語られ、生活者としても統計に対するリテラシーが求められるようになった。企業活動では、情報技術の発展によって、日々膨大なデータが生成されており、その活用が求められるようになった。本講は、研究や、生活、社会・経済活動に不可欠な統計を、集計・分析し、理解する力を養うことを目的とする。

ただし、統計や統計学については、膨大な研究の蓄積が有り、その利用はきわめて多分野に亘る。しかも、各分野で独自の発展をとげている部分もあり、本講のみでそのすべてを扱うことは出来ない。したがって、本講では、統計ならびに統計学に関する基本的な考え方を中心に講義することで、より発展的な統計・統計学の学習への礎となることを目指す。

具体的には、二元分割表(2×2クロス集計表)の独立性の検定と関連性の強さの推定を主な題材として、統計データの収集、チェック、集計、分析、結果の解釈という一連の過程について解説し、統計データの発生、仮説検定と推定の考え方に関する理解を深める。

なお本講は、統計分析手順の機械的な利用や解釈だけを講義するのではなく、その基礎となる考え方を学ぶことを目指している。しかし、統計学的命題について、厳密な数学的証明は避け、あくまで統計・統計学のエンドユーザーとして必要とされる直感的な理解を目指す。

到達目標 1. 調査や実験・試験によるデータ収集の作法を理解する
2. データの種類や性質に応じたデータ確認と要約ができる
3. 二元分割表の独立性の検定と関連の強さの推定を行い、結果を解釈できる。
4. 仮説検定や推定の原理を理解する
5. 統計や統計学的知識を正しく使うための留意点と倫理を知る
6. 統計・統計学の応用について幅広く知り、今後の学習につなげる
授業計画と内容 授業回数はフィードバックを含め全15回とする。

– 概要と導入(1回)
– データの確認と要約(2~3回)
– 二元分割表と検定(2~3回)
– さまざまな確率分布と統計的検定の考え方(1~2回)
– 二元分割表のリスク比・オッズ比・リスク差(1~2回)
– 中心極限定理、区間推定(1~2回)
– t分布、検定・推定と標本規模(1~2回)
– 統計と統計学の利用(1回)
– 発展的内容(1回)

なお、講義の進度を反映して内容順序の変更や省略・追加を行うことがある。

履修要件 主に文系の学生が高校で履修したレベルの数学の知識を必要とする。

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