2019年2月27日(水)
講義 1-1バイオインフォマティクスにおけるデータサイエンス
講演者
阿久津 達也(京都大学化学研究所 教授)
講演・講義概要
バイオインフォマティクスは生物学と情報学の学際領域であり、生命情報学などと訳されます。バイオインフォマティクスではDNA配列、タンパク質立体構造、遺伝子発現データを始めとして多様な生物関連データが扱われます。近年では次世代シーケンサー技術の進歩などにより大量のデータが 続々と産出されており、その解析のためにはデータサイエンス技術の利用が不可欠であるとともに、独自のデータ解析技術を開発することも必要となっています。独自の解析技術を開発するには様々な数理的技法を有効に用いることが必要ですが、「高校数学+α」で面白い結果を導けることも多く、そこに研究の楽しみもあります。本講演ではバイオインフォマティクスにおけるデータサイエンス技術について演者の研究も含めて紹介いたします。
講演者略歴
京都大学 化学研究所 バイオインフォマティクスセンター・教授
Bioinformatics Center, Institute for Chemical Research, Kyoto University
Professor
専門分野:バイオインフォマティクス、複雑ネットワーク、離散アルゴリズム
Bioinformatics, Complex networks, Discrete Algorithms
講義 1-2Python と Scikit-learn によるバイオインフォマティクスデータ解析
講演者
阿久津 達也(京都大学化学研究所 教授)
講演・講義概要
バイオインフォマティクスにおいてはDNA配列やタンパク質配列などの文字列データ、および、遺伝子発現データなどの実数ベクトルデータが 数多く扱われます。それらの解析では配列データからの機能予測や遺伝子発現データからの細胞分類などが行われます。これらの予測や分類のためには様々な機械学習技術を統合したソフトウ ェアツールが利用されています。広く利用されているツールの一つとして Python 言語上の Scikit-learn があります。本セミナー・実習では、Scikit-learn とバイオインフォマティクスにおける公開データを用いて、バイオインフォマティクスにおける機械学習技術の適用法を体験し
ます。
講演者略歴
京都大学 化学研究所 バイオインフォマティクスセンター・教授
Bioinformatics Center, Institute for Chemical Research, Kyoto University
Professor
専門分野:バイオインフォマティクス、複雑ネットワーク、離散アルゴリズム
Bioinformatics, Complex networks, Discrete Algorithms
講義 1-3Python による遺伝子発現データ解析
講演者
森 智弥(京都大学化学研究所 助教)
講演・講義概要
次世代シーケンサーの登場によりDNA断片の塩基配列を高速に読み取ることが可能となったため、遺伝子発現解析の現場は全ての遺伝子の発現量をまとめて測定して解析をする全遺伝子解析の時代に突入しています。さらに近年では、1細胞解析技術が著しい発展を遂げており、これまでは集団の平均値としてしか捉えることのできなかった細胞の遺伝子発現状態を1細胞レベルという高解像度で取得して比較や分類を行うシングルセル解析が普及し、遺伝子発現解析の作法が大きく変わりつつあります。本セミナー及び実習では、Python 言語と機械学習ライブラリ scikit-learn を用いて、シングルセル解析の一部を体験します。
講演者略歴
京都大学 化学研究所 バイオインフォマティクスセンター・助教
Bioinformatics Center, Institute for Chemical Research, Kyoto
University, Assistant Professor
専門分野:バイオインフォマティクス、オミックスデータ解析、離散アルゴリズム
Bioinformatics, Omics data analysis, Discrete algorithms
2019年2月28日(木)
演習 1-1Python と Scikit-learn によるバイオインフォマティクスデータ解析(1)
講演者
阿久津 達也(京都大学化学研究所 教授)
演習 1-2Python と Scikit-learn によるバイオインフォマティクスデータ解析(2)
講演者
阿久津 達也(京都大学化学研究所 教授)
演習 1-3Python による遺伝子発現データ解析
講演者
森 智弥(京都大学化学研究所 助教)
2019年3月1日(金)
講義 2SATソルバを用いた問題解決法
講演者
小林 靖明(京都大学情報学研究科 助教)
講演・講義概要
充足可能性問題(Boolean satisfiability problem, SAT)は理論計算機科学の中で最も重要な問題のひとつであり,古典的な問題であるにもかかわらず,現在でも精力的に研究が行われている.SATを解くための実用的な研究も盛んに行われており,SATを解くためのソフトウェアであるSATソルバは人工知能やその他の分野でも重要視されている.SATは最も有名なNP完全問題であり理論的に”難しい”問題であるが,近年のSATソルバの発展は目覚ましく,大規模な問題であっても現実的な時間での求解が可能であるため,実問題を解決する手段のひとつとして利用されている.演習では,SATの基本とSATソルバの技術の初歩を概観し,さまざま問題をSATソルバを利用して解く方法について学習する.
2019年3月8日(金),9日(土)
講義 3エクセル・パワーポイントを利用したデータの視覚化とプレゼンテーション
講演者
新井 康平(群馬大学 社会情報学部 准教授)
講演・講義概要
この講義では,エクセル・パワーポイントを利用したデータの視覚化とプレゼンテーションについての演習を行います(TexによるプレゼンテーションやRによるデータの視覚化は主として扱わない予定です)。特に,これまで学会報告などを行ったことがない方を対象に,①プレゼンテーションの考え方,②パワーポイントによるスライド作成の留意点,③エクセルによるデータ視覚化の留意点を講義します。1日目はパワーポイントの演習を主として,2日目はエクセルの演習を主として実施します。両日とも内容は独立していますので,どちらかの参加でも構いません。
講演者略歴
1981 愛知県生まれ
2004 慶應義塾大学商学部卒業
2009 神戸大学大学院経営学研究科修了(博士(経営学))
2009-2012 甲南大学マネジメント創造学部 助教,講師
2012-2019 群馬大学社会情報学部 講師,准教授
専門は会計情報分析。会計データの視覚化などを研究。
講義準備
エクセル、パワーポイントを使用した演習を実施しますので、ご自身のPCをご持参ください。持参が困難な方には貸し出し用端末も数台準備しておりますので、希望される方は事前にご連絡ください。
注意点
教室の関係で参加人数を制限する可能性があります。その場合は先着順といたします。
ご参加いただける方は参加締切後または参加者確定後に当センターよりご案内いたします。
2019年3月14日(木)
講義 4MATLABによる 画像処理/コンピュータービジョン・機械学習 体験セミナー
講演者
田中 明美(MathWorks Japan アプリケーションエンジニアリング部 シニアアプリケーションエンジニア)
講演・講義概要
監視システムや自動運転、医療画像処理など様々な場面で画像処理や機械学習などの技術の応用が進んでいます。
より信頼性の高いシステムを構築するには、画像の前処理や特徴量の求め方など多くのパターンを試す必要があります。
MATLABとそのオプションは、画像処理に利用されるアルゴリズムやワークフローを提供し、効率よく研究を進めて頂けます。
本セミナーでは、初めてMATLABで画像処理や機械学習を利用した画像の分類などを行いたい方向けに
基本的なMATLABの操作や画像処理、機械学習のワークフローを具体的な例題を使用して体験して頂けます。
講演者略歴
MathWorks のシニアアプリケーションエンジニアとして、特に通信システム、信号処理、画像処理、
およびHDLの実装に注力し電子情報通信学会/スマート無線研究会(SR)の専門委員も務める。
MathWorks入社前は、セルラーシステムのLSI/FPGAの設計をしており、世界初の機能を実装した経験などを持つ。
注意点
教室の関係で参加人数を制限する可能性があります.その場合は先着順といたします.
ご参加いただける方は参加締切後または参加者確定後に当センターよりご案内いたします.
参加要件
※ご自分のノートPCをお持ちください
※後日発行するMATLAB評価版の事前インストールを必須とします(参加者確定時にご案内します)
※動作環境 Windows 64bit /Mac 64bit
https://jp.mathworks.com/support/requirements/matlab-system-requirements.html
※インストール時間30-60分