データ科学:理論から実用へ
開講時期 | 2023年度 前期 集中 |
---|---|
担当教員 | 非常勤講師 中野 慎也 |
授業情報 | (群) 院共通 (分野(分類)) 情報テクノサイエンス (使用言語) 日本語 (単位数) 1単位 (時間数) 30時間 (授業形態) 講義 (開講年度・開講期) 2023・前期集中 (配当学年) 大学院生 (対象学生) 全学向 (曜時限) 集中 (教室) 未定 |
授業の概要・目的 | 大量データの解析方法を扱うデータ科学は、科学研究のみならず高度情報化社会を支える基礎となりつつある。最近では、コンピュータ上で複雑な現象を再現する数値シミュレーションの分野でもデータ科学の有用性が高まっている。例えば、気象予測においては、観測から得られる情報を数値シミュレーションに取り入れる「データ同化」と呼ばれる統計科学的な手法が用いられており、予測の精度向上に威力を発揮している。また、数値シミュレーションを用いた不確実性の評価、リスク評価などにおいてもデータ科学の手法が有効である。本講義では、気象予測・予報で用いられるデータ同化を中心に、数値シミュレーションによる現象の再現・予測・不確実性評価などに利用されている統計的手法を取り上げ、その基本的な考え方や実装方法を基礎から解説する。 |
到達目標 | データ同化などの基礎となる空間データ解析、時系列データ解析手法の基本的な考え方を理解し、それらが数値シミュレーションの分野でどのように活用されているかを理解する。 |
授業計画と内容 | (1) 導入と数学的準備 背景,確率分布,行列の計算 (2) 最小二乗法とその拡張 最小二乗法,拘束付き最小二乗法,ベイズ推定の基礎 (3) カルマンフィルタ カルマンフィルタ,その実装 (4) アンサンブルカルマンフィルタ アンサンブルカルマンフィルタ (5) アンサンブル変換カルマンフィルタ アンサンブル変換カルマンフィルタ,局所化 (6) 4次元変分法 アジョイント法,4次元アンサンブル変分法 (7) 粒子フィルタ 粒子フィルタ (8) その他,関連する話題 ガウス過程など |
履修要件 | 共通教育における微積分学・線形代数学・統計学入門程度の内容を理解していることが望ましい。 また、プログラミング(言語は問わない)や数値計算の入門程度の知識があることが望ましい。 |