京都大学国際高等教育院附属 データ科学イノベーション教育研究センター

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統計科学基礎論

開講時期 年度 前期
担当教員 国際高等教育院 教授 原 尚幸
授業情報

(群) 院横断 (分野(分類)) 統計・情報・データ科学系 (使用言語) 日本語
(単位数) 2単位 (週コマ数) 1コマ (授業形態) 講義
(開講年度・開講期) 2024・前期 (配当学年) 大学院生 (対象学生) 全学向
(曜時限) 木1
(教室) 総合研究8号館講義室3
※情報学研究科 の学生は、全学共通科目として履修できません。所属学部で履修登録してください。

授業の概要・目的

本講義では、近年のデータサイエンスにおいて中心的な役割を果たしているさまざまな統計モデルの理論的背景と実装法の修得を目的とする。統計学の基礎知識が十分でない学生にも配慮し、講義前半では確率・確率過程の基礎から出発し、線形回帰モデルの一般形として様々な統計モデルを導入し、データ例を交えながら解説を行う。回帰モデルの近年の機械学習分野への展開についても解説を行う。後半では、ベイズモデルとその推測の基礎理論と、その機械学習分野への応用に関する解説を行う。

到達目標

1. 各統計モデルの理論的背景を理解し、データが与えられたときに適切なモデルを用いて分析を行う能力を身につける。
2. 多くの統計モデルは線形回帰モデルの一般形として解釈が可能である。各モデルが線形回帰モデルの何を一般化したもので、それがどのような実問題に対応するのかを理解する。

授業計画と内容

【授業計画と内容】
1. 確率論の基礎:確率変数、確率分布、条件付確率分布、ベイズの定理
2. 多次元確率分布と極限定理:モーメント、極限定理、確率論における収束の概念
3. 統計的推測の基礎:点推定、最尤推定、尤度比検定
4. 線形回帰モデル(1):最小二乗法、最小二乗推定量の統計的性質
5.    線形回帰モデル(2):複合仮説の検定、線形射影、操作変数法
6.    統計的因果推論:反実仮想モデル、強い意味での無視可能性条件、識別可能性、傾向スコア法
7. 制限従属変数モデル:二項選択モデル、多項選択モデル、打ち切り回帰モデル、ポアソン回帰モデル
8. 一般化モーメント法:MM法、GMM法、経験尤度法、因果推論への応用
9. 分位点回帰モデル:チェック関数、LAD推定量
10. 部分識別法:因果効果の部分識別、ゲーム理論モデル
11. ベイズ推測:ベイズの定理、ベイズ学習
12. ベイズ学習の一般論:共役事前分布、無情報事前分布
13. 無情報事前分布、マルコフ連鎖:ジェフリーズ事前分布、推移確率、定常分布、極限分布
14. 事後分布からのサンプリング:MCMC法、ギブスサンプリング
15. さまざまなベイズモデル:回帰モデル、階層ベイズモデル、トピックモデル、隠れマルコフモデル
<期末レポート作成>

受講者の理解度に応じて、多少内容を変更したり、順序が前後することはあり得る。

履修要件 特になし

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